先日の大学での「ふれること」の講義のレポートが届きました♪

今年で3回目になる講義ですが、
このレポートを読むまではいつもドキドキなのです。

日本トップクラスの大学のこれから医療者になろうという、
能力もモチベーションも偏差値もとびきり高い学生たちに、
どんな言葉を用いて、どんな内容で、
どんなワークをして、どんな「あり方」で講義に臨むと、
90分一コマという時間をもっとも意味のある時間にできるのだろう、
と毎回智慧を振り絞ります。

講座やワークショップでは相手の環境や背景や想いに響く伝え方をいつも考えています。
わたしが伝えたいことも大切ですが、
もっと大切なのは、相手が何を問題意識に持っていて、
何に悩んでいて、何を知りたいと思っているか。

ここを外すと、私よがりの内容になってしまいます。
私が知っていることをただ話したところで、自己満足にしかならず、
目の前の方が納得できて、やってみようと思える内容にするために、
今回も試行錯誤を繰り返しました。

しかも非常勤で入るので、初対面、医療者でもないおばさんがひょっと入ってきて、
聞いたこともない「タッチケア」について講義するのですから、
学生たちも身構えますし、
信頼関係を構築する時間をとにかく素早くしないとみんな寝てしまうか、
私語にはいり、後半のワークに持って行けません。

前年と同じスライドでいいですよ、と言われていたのですが、
スライドも構成も大きく変えての講義でした。

おかげで、招いてくださった教授からは
「ほとんどの学生にとって「触れる」ことの力を改めて頭と体の両方から実感する時間になりました」
との言葉をいただきました(^^♪

B5の用紙に小さな文字でびっしりと書かれた80枚のレポートの
貴重な感想を何度も読み込んで、分析してわかったこと。

まず、80名のほとんどの学生にとって、
今回の講義は自分のこれまでの既成概念を覆す有意義なものだったとかんじてくださっていたこと。
嬉しいです♪

2つめは、ふれ、ふれられる経験を
ほとんどの学生が日常の中で意識していないし、
考えたこともないこと。
毎回びっくりするくらい、
からだにもこころにも頓着をしていない学生(学生だけではありませんね)がたくさんいます。
優しく名前を呼ばれたり、まなざしで心が温かくなる経験も乏しいのです。

3つめ、タッチケアという言葉を毎日使ってその世界に生きているわたしとは違い、
全員が「タッチケア」という言葉を知らなかったこと。
聞いたことすらないと。これが現実。小さな世界で満足していてはいけないのです。

4つめ、代替療法と聞くだけで、
オカルト、根拠がない、聴くに値しない、と考えていた、と書いている学生がかなりの数いたこと。
今回、タッチケアはオカルトでも宗教でもないとよくわかったと書いている学生も多数。

5つめ、触覚について、感覚受容器について、オキシトシンホルモンの研究や、
Touch Research Instituteの医学的な触覚介入研究や触覚と脳の関係、
感覚刺激の入力経路や神経線維と刺激の関係などを順序立てて話すことにより、
多くの学生が、「タッチケアには根拠があり、医療の中で取り入れる価値があるかも」と
認識が変わったらしいこと。

6つめ、女子学生の多くが、もし自分が母親になったら、
必ずタッチケアをしたい、触れて育てたい、
病気の家族にも行ってみたいと希望されていること。

7つめ、自分にふれるワーク、ペアになってお互いの手にふれるワークは
「恥ずかしい」と大騒ぎだったにもかかわらず、
いざワークが始まるとしーんと静寂になり、
恥ずかしそうでありながらも、心地よい笑顔になり、
その笑顔を見て、学生のふれるという行為への意味が深まり、
将来の進路の幅が広がった学生や、
自分がここにいて、生きている意味に気づき、
相手もまたかけがえのない存在なんだと、
これまであまり感じたことのない感情を体験した学生もたくさんいたこと。


「タッチケアって、ただ、さわっているだけでしょ?」から
「触れるってすごい」に変化した一コマになったようです。

もっと、もっと、こんな機会を増やしたいです。
そしてタッチケア研究にも携わりたい。

タッチケアに関する理論の精度は高めながら、
愛を込めてふれる、まなざすあり方については
もっともっとそぎ落として、シンプルに簡単でパワフルな方法に
バー所ナップをしていきたいです。
来年も課題がたっぷりで楽しみです(^^♪