意を決してゆうべ、
映画「怒り」をみてきました。

映画仲間たちの投稿から、
かなりの重量感が予想され、
ラヴィングタッチ講座が終わってから、
と思っていたのでした^_^

原作吉田修一さん。

東京、沖縄、千葉に暮らす人たちの
人間模様や出来事を、
オムニバム形式でとても丁寧に
ひとりひとりの心理描写が綴られていました。

在日三世の監督があぶり出すのは、
沖縄の基地、LGBT、貧困、障がい、差別などの問題。

2時間22分の映画は、
ぎゆ〜と心臓を握られているように、
あまりにも心揺さぶられて
涙が一滴もでませんでした。

最後のエンドロールで
坂本龍一さんの『許し』の美しいメロディが
聞こえてきて初めて息を吐き、
涙がこぼれました。
しばらく席から立ち上がれませんでした。

考察などまだ全然できない状態です。

一つ言えるのは、
日本の俳優さんたちはすごい、ということ。

妻夫木聡さん本当にすごい!

宮崎あおいさんの澄み切った瞳が圧巻。
憑依していたかのようでした。

渡辺謙さん、素晴らしい!

踊ってる姿が見たかった森山未來さん。

綾野剛さんはこんな表情をされるのですね。

松山ケンイチさん、
横顔にドキドキしました。

そして、広瀬すずさん、
一瞬も目が離せませんでした。

時間がたっても何度も何度も、
映画のいろんなシーンが
フラッシュバックのように押し寄せます。

こんな映画、久しぶりです。

自分の奥深くにある「怒り」が
呼び起こされています。

それが、自分の感情なのか、
過去の記憶なのか、
虐げられ貶められ踏みつけられてきた
歴史を作ってきた人々の怒りなのか、
もう見分けがつかない、
咆哮したいような怒り。

今日は遠藤周作さんの『沈黙』を再読して
「許し」について考えています。
</div>