赤ちゃんにとって、
世界が崩れてしまうほどの恐ろしさを
感じている こと、
なんだと思いますか?


もちろん、
お腹がすくことも、
眠れないことも、
暑さ寒さも不快に
感じているのですが、
もっと、「怖い」感情を感じること、って?


赤ちゃんはお母さん(養育者)が大好き。
生理的早産で生まれる私たち「人間」は、
脳の発達を優先したために、
それ以外の肉体的な機能は未成熟に
生まれてきます。
一年間は、自分の力で移動することも
食料を探すことも、話すことも
できません。

わたしが伝えている
ラヴィングベビータツチは、
親子の絆を育む触覚刺激を用いた
スキンシップの方法。

大好き、を伝える肌と肌の触れ合い、
まなざし、言葉かけを基礎に
心身の発達や知能の発達、
筋肉や姿勢が整い、
乳幼児期のお母さんとの関わりが、
人とのコミュニケーションの
土台となることを
お母さんたちにお伝えしています。


さらに、
ベビータッチケアインストラクター講座では、
もっと深く、広範囲に
触覚刺激のメカニズムから始まり、
とくに乳幼児へのタッチがなぜ、
人生の土台になるのかを
愛着という観点から多角的に学びますが、
受講生たちがいつも、びっくりするのが
この映像です。
赤ちゃんとお母さんの表情の関係性がはっきりしていて、
ある意味衝撃です。
というか、あまりにも赤ちゃんが無防備に
お母さんが大好きなことが伝わるので、
この実験そのものに、胸が痛くなります(>_<)
実験前後のお母さんと赤ちゃんの
相互のやりとりも素晴らしい!

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愛着という言葉は
イギリスの小児科医ボウルビィが提唱しました。

戦争孤児の研究を通して、
人生の最初の数年間に、
ある特定の人物に対して築く
特別な情緒的な結びつきが
こどもの成長に不可欠であるということ。

特に幼児期までの子供と
育児する者とのあいだに形成される
情緒的な結びつきを愛着と呼んだのです。

では、成長に不可欠となる
安定した愛着はどうやって育めるのか、
というと、
タッチや安全な抱っこ.
アイコンタクト、
微笑、欲求の実現など、
こどもの行動に対する
養育者の敏感な反応によって
確立されると言われています。


赤ちゃんが微笑むので、
お母さんも微笑む。

赤ちゃんがムズムズしたら、
「どうしたの」とお母さんが声をかける。

面白いことを見つけたら、
こどもはそれを、どうにかして
お母さんと共有したいので
「見て、見て、ほら、ほら」
話せなくても全身でお母さんに
訴えて、同じものを見て共感したい。
こどもたちは、基本的に感動共有型人間です!

お腹が空いたら、
「お腹がすいたよ〜」と泣くので、
お母さんに、優しく抱っこされて、
名前を優しく呼ばれて、
甘くて美味しいおっぱいが飲みたい。

お母さんの表情をいつもいつも
真似しようとしている。
お母さんそっくりに笑うと
お母さんが笑うので、
お母さんがもっと好きになる。


そんな、何気ない行動の積み重ねが、
「人」が育つための
聖なる行為でもあるのです。

そして、お母さんにとっても、
赤ちゃんの呼びかけに応じて、
撫でたり、触れたり、
声をかけたり、微笑み、アイコンタクトを
とることで、
母子ともに愛情ホルモンオキシトシンを
たっ〜ぷり、分泌させることができ、
さらに愛着の絆を育てていくのです(o^^o)

本当に
シンプルで
完璧‼︎
なシステムだと思います(-_^)

赤ちゃんにとって
もっとも恐怖に感じるのは、
「母子分離」

この映像は、
STILL FACE
と呼ばれる心理学での実験です。

お母さんが無表情になったときの
赤ちゃんの恐怖と戸惑いと、
恐れと怒り、
最後は諦めまで、
見てとることができます。


この映像をみて、いつも思うのは、
スマホをじっと見ているお母さんと
無表情なお母さんの顔を、
顔をこわばらせてみつめている赤ちゃん。
時々、電車でも見かけますよね。

教職の友人がたくさんいるのですが、
携帯電話が主婦にも普及し始めたころから
コミュニケーションがうまく取れない小学生、幼稚園生が増えてきたと
嘆いていたこともうなづけます。
もちろん、一つの要素だけではありませんが
公園に行っても、電車の待ち時間も、
お母さんは、無表情でスマホ、携帯。
そんな今の様子を見ると
確実に、お母さんと赤ちゃんがコミュニケーションしていた時間は
減っているように思います。
「夢はスマホになること」と作文に書いたこどもがいるそうですね。
あんな風に、一生懸命、僕を見て欲しいから、と。

最初は赤ちゃんもお母さんのスマホ顔を見て大泣きしていたはず。
でもあきらめてしまうのですね・・・。

100パーセント、いつも
完璧な笑顔はだれもなれないけれど、
無表情なお母さんの顔に、
赤ちゃんが恐怖を感じていることは、
知っていてほしいなあ、
と切実に思います。

それと同時に、
お母さんが自然と笑顔になって
子育てできる環境作り、
周りのサポートを充実させることも
すすめていかないと。

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