カルピス名作劇場。
ある年代の方たちは
たぶん日曜日の夜、テレビの前に
座り込んでみていたのではないかと
思います。

わたしもその一人。


アルプスの少女ハイジも、
あらいぐまラスカルも、
不思議の島のフローネも、
ペりーヌ物語も
マルコもアンも、
妹と一緒に毎回楽しみにしていました。

今、BSで名作シリーズの再放送を
しています。
今季は赤毛のアン。
HDDに録画をして子どもたちと
見ています。

今回30年ぶりくらいに見たアン。
子どものころとはまた違った視点から
見ることができました。

アンの置かれた状況。
マリラとマシュウが兄妹で暮らす
グリーンゲイブルズにアンが
一緒に暮らすことになって
どれだけの喜びがもたらされたか。

なかでもわたしの関心をひいたのは
マシュウのことば。

マシュウは無口ではにかみやで
恥ずかしがりやで、
積極的に人と社交をするのも
女の人と話すのも大の苦手。

アンにもあれこれを話しかけず
ただ、うんうんとうなずいて
おしゃべりを聞いています。
とても嬉しそうに。

でもアンが悩んだり、
不安だったり、
次の一歩を踏み出すことを
恐れていると必ずこう言うのです。

「そうさのう・・
 アンならできるよ」


いい言葉だなあ。
子育てをしている中で、
こんなシンプルな言葉が
子どもたちの心をはぐくみ、
自信をうけつけ、
困難や不安なときに
自分の足で一歩を踏み出す勇気に
なるんだと、
子どもからいつの間にか大人になり、
子育てをしているわたしには
しみじみと感じられます。

どんなことでも、「できる」と思い込んだ人間は
「できない」と思う人間より
問題解決が「できる」割合が高い、との
研究があります。

また心理療法のある流派では
問題解決について悩む相談者に対して、
「あなたには解決する能力も資質も
すべて持ち合わせている」と
セラピストが信じ、それを態度でも
現ることで、
問題解決へ向けての取り組みを援助する技法もあるのです。


できるよ、といわれると人は「できる」ように
なろうとします。
わたしなど、すごく単純なので、
「できるよ!」といわれると、「できるんだ〜」と
思いにインプットして、
できるようになるための方法を考え始めます。


子どもたちには
そして昔子どもだったわたしたちには
まだまだたくさんの未来があります。

マシュウのように、
ニコニコと「あなたならできるよ」
「わたしならできるよ」と
いい続けたいと思います。
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